方針

機構長

  RISS機構長
  馬場 章夫 

 20世紀というのは、「経済成長」を最優先課題にし、科学技術発展を目指した時代を象徴しているといわれます。「工学」による技術革新は、その目標を達成させた一方で、「環境汚染」「地球温暖化」「資源枯渇」など、人類の持続的な成長を危惧させる問題が生じました。21世紀には、この諸問題を解決し、科学の粋を集めた技術開発により持続可能な社会を構築しなければなりません。資源問題ひとつを取り上げても、従来培った技術の延長では達成困難で、残された時間も、決して長くありません。
 本機構(RISS)では、サステイナブルな社会構築のための科学技術の開発・発展と、それを環境調和型に誘導する社会設計に焦点を当て、学域を横断した文理融合型による循環型社会のデザインを提言し、研究・教育活動を推進します。その中で、持続可能な産業・社会形成のために現在から将来への転換シナリオとロードマップを提示し、産業・技術・社会のマネジメントモデルを確立することが目標であり、その基本は、「技術」と「人」です。

  大阪大学のもてる数々のエコ技術や技術開発デザイン力を活かすと共に、サステイナビリティを十分に理解する人材育成に、持てる「知」と、多分野の「知の融合」を手だてに、志を高く持ち取り組んでまいりたいと思っております。将来的に、サステイナビリティの専門家が、学術社会を超え、企業、自治体、地域社会など広範囲で、サステイナブルな社会構築の強力なエンジンとなれるように全力で望んでいく所存でございます。

 

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