【フラッグシッププロジェクト】
IR3Sでは、参加5大学と協力機関を横断する連携を進める象徴として連携フラッグシッププロジェクトを推進しています。大阪大学RISSは、フラッグシッププロジェクト「アジアの循環型社会の形成」の幹事校として、他の参加5大学とともに研究活動を行っています。
（研究背景）
循環型社会の形成は、日本の環境行政に留まる命題ではなく、世界の工場として機能している中国などアジア地域全体で捉え直すべき重要な課題となっています。循環型社会の形成を、生産と消費という人間活動系（軸）とそれを物質的・生物的・土地的に支える環境系（軸）との調和として捉えるならば、サステイナビリティ学ではさらに時空間的な意味合いでの持続性を第三軸として組み込むことが希求されています。
大阪大学を主幹事とした参加5大学（副幹事：北海道大学）は、環境・資源研究の分野におけるこれまでの実績・蓄積を強みとして、アジア地域を含めた関係協力機関とともに自然科学、人文社会科学を融合し「アジアの循環型社会の構築」へ向けた研究活動に取り組んでいます。
（研究概要）
人口40億規模の持続可能なアジアの循環型社会を描き、そこに向かっての移行シナリオを想定し、実現するために必要とされる研究開発のミッションをまず明示します、その上で、その実現に必要な技術課題群と技術に関連した制度課題群を設定し、それらの課題解決のための研究開発を総合的にデザイン（グランドデザイン）していきます。また、アジアの地域の自然の多様性、産業特性、資源特性を踏まえたうえで、循環型社会への移行を技術、社会、自然などの諸側面から多面的に測りとる指標システムを開発していきます。さらに、アジア地域を対象として、循環型社会に関係する研究・教育ネットワークの推進とキャパシティビルディングにも取り組んでいきます。
（フラッグシッププロジェクト 2007年の活動状況）
国内
フラッグシッププロジェクト推進戦略会議の開催
５大学 フラッグシップ研究メンバーによる国内戦略会議の開催
第五回 （2007年5月11日 大阪大学）、第六回（2007年8月27日 東京大学）
国際
国際ワークショップ：専門家会合 （2007年9月29日 北海道 富良野市）
"Resource-circulating Society in Asia: Development through a Harmonious Urban-Rural Linkage"
（フラッグシッププロジェクト 2006年の成果実績）
国内
フラッグシッププロジェクト推進戦略会議の開催
５大学 フラッグシップ研究メンバーによる国内戦略会議開催
第一回（2006年8月28日、北海道大学）、第二回（2006年11月21日、大阪大学）、第三回（2007年1月10日、東京大学）、第四回（2007年3月12、13日北海道支笏湖）
国際
・国際シンポジウム（11月4日、ベトナム、ハノイ）"Establishing Recycling-Oriented Society for Sustainable Asian Cities"
・国際ワークショップ（11月7日、8日、ベトナム、ホーチミン）
"Sustainable Society and Industry Transformation with Zero Emission Initiatives"
・国際シンポジウム（11月22日、大阪大学）"Strategies to Achieve a Sustainable Closed-loop Economy in Asia"
論文
Morioka T, Saito O, Yabar H (2006) The pathway to a sustainable industrial society - initiative of the Research Institute for
Sustainability Science (RISS) at Osaka University Integrated Research System, Sustainability Science, No. 1, pp.65-82.
山口容平、齊藤修、盛岡通、和田直樹 (2007) 持続可能な産業社会デザインに資する技術開発・移転と制度設計に向けた戦略 マッピングの試み. 第23回エネルギーシステム・経済・環境カンファレンス講演論文集 虎ノ門パストラル2007/1/25-26
Morioka T, Yabar H, (2007) Industrial Transformation Strategies towards Sustainable Development. Proceedings of 2006 International Symposia, Transition to Resource-circulating Society
書籍
Morioka T, Haruki K, Yabar H (2007) Transition to a Resource-circulating Society - Strategies and Initiatives in Asia. Proceedings of 2006 International Symposia, Osaka University Press
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